2021年、いざスタート!

2021年01月06日

2021年、いざスタート!

明けましておめでとうございます!2021年もどうぞよろしくお願い申し上げます。

どうも、ユアスタンド株式会社マーケティング担当のデニスでございます。

2021年といえば、SDGsとパリ協定が採択されて5周年を迎える年です。SDGsの目標達成期限である2030年まで10年を切り、いよいよSDGsに向けて、世界各国の政府、地方行政、企業が本格的に舵を切る年でもあります。

電気自動車(EV)の充電サービスを提供している私たちユアスタンドにとっても、2021年は大きな転換期になると感じます。昨年、日本政府は2050年までに脱炭素社会、つまり温室効果ガス実質ゼロを目指すことを宣言しました。さらに、2030年代半ばまでにガソリン車の新車販売禁止(東京都に関しては2030年までに)を宣言しました。

2021年に向けて:日本の現状

しかし、前回のブログでもご紹介した通り、EV先進地域である北欧、欧米や中国と比べて、日本はまだまだ動きが鈍いと言わざるを得ません。日本は未だにエネルギー源の75%を火力発電(石炭・石油・天然ガス)に頼っているということもあり、EVの普及は環境課題への解決にならないのではないかと、そもそもEVに対して半信半疑の人もいらっしゃるでしょう。

確かに、発電源がクリーンでなければ、EVは100%クリーンではありません。更に、EVを製造する段階ではガソリン車より二酸化炭素を排出しているのも確かです。

しかし、EV Smartブログによると、製造過程において燃料の採掘(発電に必要な資源の採掘)から、送電、そして走行中に排出される二酸化炭素まで、いわゆるライフサイクルアセスメント(またはWell to Wheel)で見てみると、電気自動車のCO2排出量はトータルで見てもガソリン車より少ない、ということがわかります。

ここで強調したいのは、今の日本だと火力発電がメインなのでEV普及は環境問題にはすぐ繋がらないことは間違いないですが、大事なのは、「今の日本」を見るのではなく、「これからの日本」や「これからの世界」を見据えることです。

なぜなら、エネルギー業界は常に進化を遂げており、再生可能エネルギ・自然エネルギー・クリーンエネルギーは非常に速いスピードで普及しています。再生可能エネルギーの普及に対してまだ半信半疑の方には、現在日本で頑張っている自然電力みんな電力の取り組みをぜひチェックしてみてください。以前、自然電力の方々を取材させていただきましたが、もし興味があれば、ぜひご一読いただけますと幸いです。きっと、日本におけるクリーンエネルギーの普及に前向きになると信じています。

日本の現状においては、電力の問題が大きいということは否めませんが、クリーンな世界を実現したいという思いは私たち誰にもあると思います。消極的になりすぎず、もっと前向きになって、クリーンなエネルギーの実現、クリーンな移動の実現に向けて一緒に頑張りましょう!

2021年に向けて:ヨーロッパの現状

一方、2020年はアメリカやヨーロッパ、そして中国では、EVがいよいよ普及する時代へ突入したといっても過言ではありません。以下のグラフで示されるとおり、2020年ヨーロッパ市場における自動車販売台数を占めるEV/PHVの割合は大幅に増加しました。ドイツに関して、昨年2月にはEVの割合はまだ6%であるのに対して、11月には20%を超えました。EV先進国であるノルウェーではすでにEV率80%を達成しています。EV大国である中国はというと、2020年にはEV大手のテスラが参入しましたし、中国のEV大手メーカーであるBYD、Nio、XPengなどのEV販売台数も最高記録を更新しています。

ヨーロッパをはじめ、世界は今年からいよいよEVに舵を切ることは間違いないでしょう。

基礎充電の重要性

2019年の年末の時点で、世界中には730万台のEV充電器が設置されています。そのうち、およそ90%にあたる650万台はLDV(普通乗用車・SUV・軽量自動車など)のための非公共用の普通充電器です。

非公共用の充電器は自宅のマンション、または職場で長くゆっくり充電するためにあるので、急速ではなく普通充電器が多いです。一方、公共用の充電器は高速道路のサービスエリア(SA)やパーキングエリア(PA)、または道の駅などの公共施設で、30分から1時間程度の休憩がてらで充電する場合が多いので、急速充電が多いのです。

非公共用の充電器が人気なのは、利便性、費用対効果、そして政府による多面的な金銭的な補助があるからです。お出かけの際、いざ電気が足りなくなった時にEV充電スタンドを探しに行くよりも、自分の家で夜寝ている時にゆっくり数時間かけて充電したほうが安心でしょう。また、EVの普及を促進しようとしている政府は、EVの購入だけでなく、充電スタンドの設置費用にも補助金を出しているので、コストをとても安く抑えることができます。

非公共用の充電器、つまり基礎充電は、EVが普及するためには必要不可欠な設備となります。言い換えれば、自宅における基礎充電が整わなければ、EVの普及は難しいでしょう。

私たちユアスタンドは、まさにこの自宅における基礎充電に特化したサービスを提供しています。特に、日本人口の4割が住む集合住宅におけるEV充電が大きな課題になっています。そもそもEV充電器を設置する場所や、電気容量が限られたり、居住者の合意形成を得るのが難しかったり、EV充電をした人が電気料金のお支払いが問題になったりしています。

私たちは、今まで3年間、首都圏のマンションを中心にEV充電器の導入及び運用に取り組んできたので、この3年間培ってきた経験を活かし、上記の課題を1つ1つ解決し、限られた場所や電気容量で、そして居住者の合意形成を得た上で、EV充電器を多数導入しています。また、弊社の独自開発のアプリで使用時間に応じてEV充電器を利用した人が使った電気料金をキャッシュレスで回収する仕組みも作っております。

2021年を迎え、私たちはさらに首都圏のマンションへのEV充電器の導入を拡大していくのと、いよいよ首都圏以外の都市にも展開していく予定です。私たちの事業はEV普及時代への布石を敷くことになりますので、今年も気を引き締めて前進してまいります。

今年の抱負

私たち一人一人ができることは限りなく小さい。しかし、一人一人の力を合わせることができれば、想像を超えるような変化を起こすことができると信じています。

EVに希望を感じる人もいれば、反対する人もいれば、そして半信半疑の人もいるのは当然です。変化が起きるときは、必ず賛成派と反対派がいます。こういう時こそ、正確な情報を手に入れ、そしてコミュニケーションを図ってお互いの声に耳を傾けることが重要です。

私にとってマーケティングとは、双方向のコミュニケーションを図ることです。私たちが売りたいサービスを一方的に売り込むのではなく、世間の声を拾うことも大事な仕事です。

次世代のためにクリーンな社会を残すという思いは、EV賛成派にもEV反対派にもあると思います。そして、EVの普及やクリーンな社会を実現するには、多くの課題が残っていることも確かです。しかし、課題がたくさんあるからといって、臭い物に蓋をしたり、見て見ぬふりをしたりしては、課題の解決にはなりません。その課題に面と向かって、果敢にチャレンジしなければなりません。

私たちユアスタンドは、率先してこの課題解決に挑んでまいります。ぜひ私たちと一緒によりクリーンな社会、より良い時代を築き上げていきましょう!

(2020年、富士山の麓にある朝霧高原で行われたJapan EV Meetupのイベントで)


執筆:デニス・チア(ユアスタンド株式会社)

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