大阪府豊中市のマンション「ローレルコート新千里東町あかしやの丘」にEV充電器導入

2024年02月20日 マンション・集合住宅

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 大阪府豊中市のマンション「ローレルコート新千里東町あかしやの丘」で昨年、住民用駐車場の一角にユアスタンドの充電器が設置されました。まだ電気自動車(EV)に乗っている住民はいなかったそうですが、空きスペースの有効活用と将来への投資として導入を決めたそうです。理事会役員として計画を進めた方にお話を聞きました。

 ローレルコート新千里東町あかしやの丘は、千里ニュータウンの中心部に位置しています。大阪メトロ御堂筋線(北大阪急行電鉄)と大阪モノレールの千里中央駅から歩いて約10分。2006年に建てられた13階建てのマンションで、総戸数は221戸あります。

 一昨年と昨年、それぞれ管理組合の理事長を務めた藤岡さんと中堀さんが「こんにちは」と出迎えてくれました。最初に理事会でEV充電器の導入を提案したのは藤岡さんだったそうです。2022年、理事長の任期中でした。

 「私自身がEVに乗っているわけではないのですが、菅義偉首相が『2035年までに新車販売で電動車100%を実現する』と表明しましたし、きっと普及していくんだろうと考えました。それならうちのマンションにもあった方がいい。充電スタンドがあれば、住みたいと思ってくれる人もいるでしょうし」

 資産価値の向上につながるという判断でした。問題はコストですが、たまたま藤岡さんは省エネ推進や再エネ普及など脱炭素に関連する仕事に関わっており、マンションのEV充電施設を対象とした補助金があることを知ったそうです。「長期修繕計画に計上されていない追加予算として、大きな費用を捻出するのはなかなか難しいですが、補助金があればできるんじゃないかと考えました」

 近所のマンションで駐車場にEV充電器を導入する計画が進んでいる、という話を知人から聞いたことも、背中を押してくれたようです。当時理事だった中堀さんは「私もそうでしたが、電気自動車に関心がない人のほうが多いので、充電器のことはまず思いつかないでしょう。知ったとしても、どこに相談をしたらいいのかもわからないですし」と当時の提案を振り返ります。

 藤岡さんは同年秋に理事長を退任しましたが、その後は中堀さんが理事長となって、導入計画を引き継ぎました。管理会社を通じて紹介されたユアスタンドの担当者が何度か理事会に出席して詳細を説明。立案時からは補助金の適用率なども変わりましたが、充電器の半額、設置に関わる費用全体の3割相当を管理組合側が負担することになり、23年4月の臨時総会で議案のひとつとして提案され、賛成多数でEV充電器の導入が可決されました。

 「コンセントタイプで投資額を抑えてはどうか」「使用料をもっと安くしてほしい」といった質問や要望はあったものの、目立った反対の声はなかったそうです。すぐに使うことはなくても、将来への投資として、住民の皆さんの理解が得られたということでしょう。

 ひと通りお話を伺ってから、駐車場に案内してもらいました。コの字に配された住居棟の内側に駐車場棟があって、その屋上は集会室や遊び場のある中庭になっています。駐車場は機械式で総戸数分が確保され、221台+来客用3台が利用可能な設計。ただ、駅近ということもあって、駐車場の利用率は6〜7割という状況が続いていました。そこでいまは機械式の一部は稼働させずに平面式として活用。184台+来客用3台が利用できるようになっているそうです。

 今回、充電器が設置されたのは、クルマ用の車室ではなくバイク用の車室部分。これも同様に利用率が低かったので、何台かに移動してもらってラインを引き直し、6kW充電器2基とそれぞれの充電用の車室を増設してありました。

 残念ながらまだ利用者はいないとのことですが、「せっかく設置したので、なるべく早く、たくさんの人に使ってもらいたいですね」とお二人は話していました。藤岡さんがおっしゃっていたように、EVユーザーなら充電器の有無を転居の条件にするでしょうし、もともと住んでいる人も、マイカーを乗り換える時に、EVやPHEVを選択肢に加えやすくなります。

 個人的な体験ですが、私がEVに乗り始めた3年前、東京都内の自宅マンションにはEVユーザーが3人いたのに充電器がありませんでした。一昨年、ユアスタンドの普通充電器(4kWで運用)がついて以降、テスラ・モデルYやBMW iXに乗る人が出て、三菱・トヨタのPHEVなども増えています(転居か乗り替えかは不明)。ローレルコート新千里東町あかしやの丘でも、充電器があるならEVに乗ってみよう、と考える人はいるかもしれません。

 千里ニュータウンは、日本初の大規模ニュータウンとして知られています。1960年代に開発が始まり、戸建て住宅のエリア、集合住宅のエリアなどが計画的に建設されました。公園や学校、診療所、商業施設などが地区ごとに整備された街は当時「夢のニュータウン」ともてはやされました。

 とはいえ、いまは、5階建て「団地スタイル」の集合住宅のような当時の様子を伝える建物はあまり残っていません。大規模な建て替えが進んでいて、人口も増加傾向。立ち並ぶ高層マンション群が、ポスト昭和世代の千里ニュータウンを象徴する風景になっています。

 ローレルコート新千里東町あかしやの丘からお散歩圏に、1970年万博の会場になった万博記念公園があります。当時、会場内でタクシーや輸送車として活躍した電気自動車(ダイハツ製)は「未来の乗り物」と話題を集めました。半世紀を経て、EVが普通に街なかを走る時代に。そしてマンションへのEV用充電器設置も当たり前になりつつあります。新しい充電器、うまく活用されるようになるといいですね。

取材・篠原知存

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